まずは緊張を弱めるから始める
社会人と話す機会が少ない新卒採用の面接においては、緊張感も加わり自身のことをしっかりと伝えることが出来ない学生も少なくありません。
採用担当者は面接という短い時間の中で、学生の本音や人柄を引き出し、将来性や会社の社風に合うかを見極めていかなければなりません。
そのため緊張が激しい学生を面接する際には、この2つのことをクリアして面接を進めていきたいと思っています。
相手の緊張をほぐす
会話のキャッチボールができるような状態にする
以上の2つをクリアしないと、緊張感で学生が本来の状態で面接に臨めませんので、本音や性格を見抜くことが出来ず、人となりもわかりません。
そのため特に緊張の強い学生には、リラックスした状態になってもらうため、以下のような定番の質問からスタートするようにしています。
緊張しがちな学生にしたい質問
志望動機
志望動機はどの企業・どの面接でも聞かれる可能性が高い項目ですが、採用側が聞く聞かない以前に、学生が事前準備をしてきている可能性が高い項目になります。
答える準備が出来ている志望動機という項目ですので、不測の質問よりも答えられる確率も高く、緊張をほぐす第1歩となります。
まずは緊張を解かなければ、本音を引き出すことが出来ませんので、面接の冒頭は事前に考えていると予想されるものを質問するようにしています。
自己紹介
「自己紹介」こちらも事前に準備している可能性が高い項目です。
また面接が進んでいく中で、学生の話が止まり固まってしまうこともありますが、そんな時にこちらから助け船を出してあげたり、別の話の糸口を探ったり、話を広げたりするためにも、冒頭でネタをもらっておく狙いもあります。
志望動機同様に学生が準備している可能性が高い項目になりますので、緊張を緩める目的もある一方で、面接をする担当者にとってもきっかけづくりの便利な質問です。
大学時代に頑張ったこと
いわゆる「ガクチカ」です。
ガクチカという言葉が一般的になっている昨今、この質問も定番ですのである程度は準備をしてきているはずです。
まずは話を一通りしてもらったうえで、話が終わったら広げてあげています。
やったことの結果や、成長、その経験をどう生かすのか?など定番の質問はもちろんしていきますが、それに加えて「私も○○さんと同じで〇〇していたよ!」などと共感出来る部分を探し、広げていくと学生も親近感をおぼえ、よりリラックスした状態で面接に臨めると思います。
話が広がることで会話のキャッチボールの数が増え、面接者の受け答えの反応も見ることが出来ます。
傾聴と共感でラポールの関係構築
予期せぬ質問への対応力は社会人において非常に重要な要素ですが、突っ込んだ質問やトリッキーな質問は、学生の緊張がある程度ほぐれた段階でしていった方が良いと思います。
相手の話をじっくりと聞いてあげて、要約して返してあげるだけでも相手からの信頼感は上がるはずですので、面接時には「傾聴」と「共感」を行うことでさらに学生や応募者との関係構築を強めていくことをオススメします。
まずは定番の質問で緊張をほぐし、徐々に関係構築しながら面接の中心に入っていきましょう。
とはいえ、緊張をほぐすことが面接の目的ではございませんので、その後はしっかりとジャッジしてください。