採用活動、保育園運営、転職支援に関わることなど。色々とご紹介します。

緊張しがちな応募者への対応の仕方はどうするか?

必ず存在する面接が苦手な学生や応募者

就活関連のセミナーなどで「就活における心配ごとや悩みごと」を学生に質問すると多くの学生から共通して上がるのが、

「面接」という回答です。

就活関連のアンケートにおいても同様で面接に対する心配や悩みは、年度が変われど毎年上位にランキングします。これは中途採用においても同様です。

面接が苦手で緊張のあまり上手く話が出来ない応募者、これまでの実績をしっかりと伝えられない応募者、実力があるにも関わらず過小評価されてしまう応募者など、実力がありながら損しているケースも度々見かけます。集団面接では、比較対象がいるので余計に元気のなさも目立ってしまいます。

講義への出席はもちろん、授業態度も良く、発表の準備などはしっかりと出来るのですが、いざ本番になると緊張して言葉が出なくなってしまう。

キャリアセンターの職員も研究室の先生も「真面目な学生なのに・・・」と口を揃えて言います。

就職活動の終盤戦、未内定者の中に毎年一定数いるのが、こうした「面接が苦手な学生」です。

能力が低いわけではない候補者もいる

一方、採用する立場としても面接が苦手な応募者や学生対応は難しいものがあり、こういった学生や応募者はコミュニケーション能力が低いという評価になってしまうケースもあります。

しかし、ここは一括りにはせずに、選考で見極めなければなりません。コミュニケーションは話術ではなく、お互いの価値観や考えを共有することですので、本当に会話のキャッチボールが出来ていないのか、それとも緊張してスムーズに伝えられていないだけなのか、そこを確認していくと評価は変わってくると思っています。

以前、中途採用で関わった応募者のケースをご紹介します。

 緊張しがちで口数が少なく、「コミュニケーション能力が低い」と不採用にされている応募者がいると、紹介会社の方からご連絡を頂きました。

非常に真面目でコツコツと仕事をやってきたようなのですが、毎回その内容を伝えきれぬまま選考が終わってしまっているとのこと。

「早く答えなければいけない」という概念に襲われ、焦るうちに益々上手く話せなくなっているようでした。

面接当日は、本人に「今日はゆっくり話してくれて大丈夫だから」と伝えてじっくりと話を聞いたところ、真面目過ぎて要領が悪く、自己効力が低く、 アピールが苦手な性格なのが改めてよく分かりました。

欲しい人材要項で度々耳にする「自ら問題点を見つけ、先頭に立って周りを巻き込み改善していくタイプ」非常に魅力的で、社会人の中でも中々いないタイプです。

しかし組織には「不器用ながらも地道にコツコツ積み上げること」が得意なタイプも必要です。

あの面接から早いもので数年がたちました。相変わらず先頭に立つようなタイプではないですが、現場のリーダーをサポートしながら彼は今も頑張っています。

面接が苦手な候補者にしてもらうこと 

私が面接が苦手な(だと思われる)候補者にして頂いていることを簡単にご紹介します。

メモを見て回答してもらう

緊張しがちな応募者(学生)は真面目な方も多く、事前に準備しているのですが、かえって準備したことを覚えようとするあまり余計に緊張しているケースがあります。

そんな時は、質問や回答をメモなどで携帯していることもあるので、そのメモを見ながら答えて頂きます。

「メモがある」という安心感から緊張が解けてくるので、多少は緊張感が和らぐこともあります。

ご本人の緊張が少しでも和らいだタイミングを見計らい、そこから深堀していきましょう。

想定している質問をしてあげる

準備という部分では前項の内容に共通するのですが、「志望動機」や「自己PR」など、高い確率で準備してきているであろう質問をまずは投げるところから、面接をスタートさせます。※下記ブログ参照

たどたどしい回答になるかもしれませんが、序盤でこちらの質問に答えられない状態になってしまった場合、後半でのリカバリーは難しいと思いますので、まずは準備している質問をして、面接の流れを作ってから本題に入ってみてはいかがでしょうか?

事前準備で安心感を与える

すでに説明会などで面接前に接点がり、その候補者が緊張しがちかなのか認知しているケースの場合、共通点のある担当者が選考に関わるなどして、頻繁に(特に序盤)アイスブレークを入れるなどして、緊張感を和らげるような環境をこちらで準備しておきます(大学が同じ、地元が同じなど)。

事前にエントリーシートなどで情報を回収している場合、共通点がなかったとしても、何かしらアイスブレークできるような話題を調べておくのも良いと思います。

また、新卒採用においては大学や研究室などから紹介されて、応募者が緊張しがちなことが事前に分かっているケースがあります。

その際は、説明会段階から1対1の状態で話やすい、質問しやすい状態にして対応することもしています。

特別なことではないのですが、ご参考にして頂ければ幸いです。