薬剤師採用はまだまだ紹介会社がメイン
昨今の採用マーケットでは、リファラル採用(という言葉だけのケースもあります)がブームになっており、自社内や社外での繋がりを使った採用に力を入れる (その仕組みを作る)企業も増えてきています。
しかし薬剤師の中途採用に関しては、まだまだ人材紹介会社経由で採用する割合が多くを占めており、紹介会社の集客能力と業界を熟知したコンサルタントの知識と存在は必要不可欠です。
薬剤師採用における人材紹介会社とのパートナーシップは、しっかりと構築出来ているでしょうか?
今回は、薬局の紹介会社対応について考えてみたいと思います。
薬局の採用担当はプレイングマネージャー
薬剤師の採用担当者は、現場で勤務している薬剤師が兼任するケースも少なくありません。そのため就業中の問合せに対して対応できるタイミングも取りづらく、店舗の募集状況を詳細に伝えることはもちろん、求職者に関して質問することもタイミング的に難しくなってしまうことが多いはずです。
「いい人がいたら紹介して」「募集要項はHPに出てるからそこを見て」
問い合わせをした紹介会社の担当者からすれば、冷たい対応に見えたり聞こえたりするかもしれませんが、調剤室や関係者からの問合せの合間に電話を受けているのであれば、手短な対応になってしまっても仕方ありません。
結果的にメールで連絡をとるケースも増えてくると思いますので、事前に求人票や店舗募集状況を伝えて(送って)おくことで、問合せの質や求職者対応のスピードを上げるようにしてみては如何でしょうか?
薬局の所在地と担当者の距離感覚
「地元の近く」など、薬剤師はエリアをある程度絞って転職活動をすることが多いので、土地勘のある方ケースが多い一方、紹介会社の担当者は必ずしもその土地勘があるわけではありません(エリアごとで担当者がおり、その地域に強いということもありますが)。
車やバス移動がメインのエリアにおいて、沿線に気を取られて距離的に近い店舗を見落としてしまう可能性があるかもしれません。
紹介会社の担当者向けの店舗マップや、最寄り駅や交通機関が記載している店舗一覧を事前に配布して、おおよその距離感を掴んで頂くことで、機会損失に繋がるかもしれません。
また、紹介会社の担当者と就業中の薬剤師は、頻繁に電話で話すよりもメールで連絡をとるケースも多いので、作成したマップや店舗状況が手元にあることで、そのまま見せて頂き状況説明した方が、スムーズに進むことも多いです。
車移動がメインのエリアに関しては、通勤時間での道路の混雑状況も、合わせてお伝えしたほうが良いです。
心理的なハードルを下げる
「ハードルを下げる」と言っても、採用基準を下げることではありません。応募しやすい環境(紹介会社が紹介しやすい環境)を作るということです。
当社では、紹介会社への広報と問合せ窓口の代行を行っていますが、一方で人材紹介事業も行っているのですが、問い合わせをする側の立場から考えた時、「候補者に紹介したい・しやすい会社」だと思われるために環境を整えることは大切だと思っています。
その為、実際に採用側に立った時には、伝えやすい、共有しやすい情報とはどんなものか?これを突き詰めて考えており、実際に前出で紹介した店舗マップや募集状況一覧だけでなく、よくある質問のQ&A集を作って紹介会社に配信して候補者への説明資料に使って頂いたり、会社の風土や職場環境を理解して頂く為に紹介会社向け説明会を開いたりなどを行っています。
また他に重要になるのが、紹介会社に「あの会社は相談しやすい」と思ってもらえる、気持ちの良い対応を心がけることです。
担当者も人間なので、こうした点も(意外と)問合せ数や、マッチングアップに繋がる大事な要素だったりします。物理的にも心理的にも応募のハードルを下げることは重要です。
ただし、「とりあえず何でも良い」という認識を持たれないようにラインは明確に引いておかないと、明らかにNGな案件も増え、結果的に業務量が増えてしまうのでお気をつけください。