採用活動、保育園運営、転職支援に関わることなど。色々とご紹介します。

通勤エリアと通勤ルートを考える

エリアの不一致は諦める

「勤務地」が、「就職・転職する際に重視する条件」 のTOP3に常に入って来るということは広く知られています。

そして「希望勤務地どう広げていくか?」という課題と、採用担当は常に向き合っています。

応募者に勤務地への強い拘りがあり、本人の希望エリアとこちら側の採用エリアが合わない場合は、エリアを広げた場合のキャリアアップの可能性や成長性などを伝えますが、それでも気持ちに変化がない場合、そこは早々に「勤務地なら仕方ない」と頭を切り替えるのをおススメします。

そもそも勤務地は採用側ではなかなかコントロールができない条件になりますので、応募者はこちら側の気持ちや想いを理解したとしても、物理的に受け入れることが出来ないケースも多いのです。

今回は「通勤エリアと通勤ルートを応募者や紹介会社にどう伝えるか」についてお話いたします。

希望勤務地を言いやすくなった

最近の新卒採用では、「年々どのエリアでも地元志向の学生が多くなった」 「仕事内容よりも勤務地を優先するようになった」 と感じたり、特に関東圏の企業の方であれば、「昔に比べると“上京意欲”が低くなった」と感じていませんか?

しかしこれは「勤務地より仕事内容を重視する」意欲が低くなったわけではなく、採用マーケットが売り手市場に変動したことで、自身都合である希望を声に出しやすくなったからではないでしょうか?

「本当は勤務地を重視したい想いがあったけれど、声に出せなかった。しかし今なら言える」

この傾向は勤務地に限らず、「休日休暇・残業・福利厚生」といった「働きやすさ」を重視する項目を条件にする点と共通しています。

職種によって応募者の傾向は異なりますが、現に昔からずっと売り手市場の医療系専門職の応募者は昔も今も勤務地を重視することを声に出しています。

自社の事業と採用計画上、希望通りの勤務地エリアを提案するが難しい場合も多々ありますが、勤務地重視の応募者を「意欲が低い」と一括りにしてしまうのは危険です。

現在の応募者と、エリアマッチングが上手くいかないようであれば、各採用エリアの地元学生や地元に住む転職者にうまくリーチ・アピールできるような方法を考えていきましょう。

紹介会社へのルート案内

勤務地を考える上で外せないのが「通い方」いわゆる通勤方法です。

地域によって車移動がメインなのか?電車での移動が一般的なのか?ということは異なってきますので、その地域に住む人たちがどのように移動しているのか?をリサーチすることは必要になってきます。

中途採用で、地元採用をメインで行っている担当者の方はピンとくると思いますが、別のエリアから移り住む前提の応募者や、紹介会社のコンサルタントは地元の事情がわかりませんので、しっかりとわかりやすく伝えなければ距離感や、通勤時間の認識でズレが生じることもあります。

首都圏は電車が主体ですが、少し住宅地エリアに入ると、東京都内でも車移動がメインのところは少なくありません。

グーグルマップではいくつかの手段で移動ルートを出してくれますが、電車で30分と表示されても、実際はとても本数が少なくて使い勝手が悪かったり、車・電車ともに地図上では近く見えても、間に川が流れていると地元の人は川を越えた移動はしない、というケースにも度々出くわします。

「地図で検索すればわかる」で終わらせず、現従業員のよく使うルートやどの方面から通勤しているかを把握しておき、「ここのエリアだったら通いやすい」という点を応募者、そして転職者を抱える紹介会社のコンサルタントにもわかりやすく伝えるのことが採用にも影響してきます。

実際、弊社のクライアントでも紹介会社に通勤ルートを説明会を開いてよくレクチャーをしたところ、打診数も質も上がった例が多くあります。

通勤手段や勤務地の記載や選択を再考する

通勤手段の分析が出来てくると、広告を「どこに」「どのように」出すかについても戦略が立てられます。

県境の場合などは、所在地の市町だけでなく隣の県の地元広告が効果を出してくれるパターンもあり、移動手段でバスが有力なのであれば、中づり広告や駅貼り広告も見逃せません。

地元特融の「あるあるネタ」が織り込まれていると親近感がわいたり、面談面接時の話題にも繋がったりなど、その地域ならではのアイスブレークネタにすることも出来ます。

エリアに特化した媒体ではなく、indeedやグーグルを経由して応募に繋がる方の多くは、勤務地をピンポイントに検索していることが多いので、最寄り駅だけでなく、通っている人が多いエリアのキーワードを入れてみたり、近隣エリアと抱き合わせで求人を出して応募者アップを狙うやり方もあります。

冒頭でもお伝えしたとおり、勤務地は簡単に変えられない条件ですから、合わないパターンは「仕方ない」と割り切りつつ、応募者や紹介会社、求人広告の会社が見落としてる「実は通勤者の多いエリア」をよく探ってみて展開パターンを広げてみてください。