なぜ新卒採用をするのか?
「なぜ新卒採用をするのか?」
長く新卒採用に携わっていると、改めて考えることがあまりないテーマですが、新卒採用に始めて携わることになった方などには、比較的聞かれることが多い質問です。
今更になるかもしれませんが、今回はこれまで聞いたことや感じたことなどを総括して「なぜ新卒採用を行うのか?」というテーマで、新卒採用の意義、意味を改めて考えてみたいと思います。
採用活動はブランディングの意味もある
何年か採用活動を行っていると、採用が成功した年もあれば、中には上手くいかなかった年も当然出てきます。
採用の成果は年度によって異なりますが、新卒採用は年度での採用結果を抜きにしても、沢山の学生達に対して企業の名前やサービスを知ってもらう機会にもなりです。
店舗運営を行っている企業、アプリなどの提供を行っている企業、BtoBで圧倒的なシェアを誇る企業。
お客さんに近い商品やサービスを扱う企業になれば、新卒採用は広報活動の大きな一環にもなってくるのです。
そして、正しい(意図した)企業イメージや業界認知を浸透させることで、新卒で出逢った学生達が、この転職というタイミングで戻って来てくれるという可能性も生まれます。
未来のビジネスパートナーや顧客開拓
就職活動というタイミングで御社と接点があった学生は、少なくとも一般の方に比べ、社名やそのサービスを認知するはずです(どんな会社なのか)。
あの時出逢った学生が、御社の技術を必要とする日が来るかもしれません。
勤務先の近くに御社の店舗があるかもしれません。
困った時に、御社の提供するアプリを思い出すかもしれません。
昨日説明会に参加した学生は、未来のクライアントです。
インターンシップにおいて行った自社サービスを提供する就業体験が、サービス認知に繋がるケースや、先輩社員との座談会を自社が運営する店舗において実施して、店舗の広報に繋げている会社もあります。
採用活動を通じて今を見つめなおす
数年前にやりたいことや希望に溢れ入社した社員も、いつの間にか日常に慣れてしまい、気が付くと会社の愚痴を言っていたりします。
「御社の良いところ」を発見しようと企業研究に勤しんでいたはずなのに、歳月が経つことで、いつのまにか「自社の悪いところ」を指摘するようになります。
採用活動に関わる人々は、自社の強みや特徴はもちろん、自身がなぜ入社したのか?など改めて見つめ振り返ることになるはずです。
このタイミングでもう一度会社を見つめ直しましょう。
採用活動で企業を客観的に見つめることが多い立場から言うと、良いところをアピールできていないケースが非常に多いです。
育てる文化と自信を取り戻す
今や当たり前になってきたリクルーター制度ですが、自社の若手社員(若手でなくても良いですが)を、採用活動に関わらせてみましょう。
これまで新入社員が入社して来ても、あまり興味を示さなかった社員も、採用に携わることで「あの後輩の採用に関わった」という意識が芽生えます。
今までであれば声を掛けなかったような仕事の場面でも率先して声掛けを行うなど、面倒を見る文化が形成され、結果的に離職防止にもつながっていきます。
更に後輩が入社して指導を行っていく中で色々と頼られることも多くなり、それがモチベーションの向上にもつながります。
また「教える」という行為をすることで、自分自身の業務内容・仕事効率・成果などを改めて振り返るきっかけにもなります。
先の見通しが立つ
特に店舗の運営など、シフト制で勤務しているような業態の場合。
現在繁忙期で業務に忙殺されていたとしても、どこかのタイミングである程度の人員増加が見込めると思えるだけで、精神的にもゆとりが出来ます。
「そこまでは何とか頑張ろう」と・・・。
採用支援で携わることが多い薬剤師の採用ですが、年明けから始まる繁忙期の先に、入社が確定している薬学生数名いると思えるだけで、この冬を過ごす精神面も違ったものになってきます。
教育システムと事業計画
新卒採用の場合は複数名が同時期に入社してくるので、中途採用に比べて教育システムを効率的に作ることが出来る。
また、特定の時期にある程度の人数が確保出来るという観点から、組織編制など事業計画が立てやすくなるということもあります。
なぜ新卒採用を行うのか?
新卒採用だけでなく中途採用に共通する項目もありましたが、「新卒採用を行うメリット」というテーマで、いくつか挙げさせて頂きました。
こんな所でしょうか?他にも「新卒が入ると活気が出る!」というような声もあります。
他にも色々あるとおっしゃる方もいるかと思いますが、それは教えて下さい。
「なぜ新卒採用をするのか?」そう疑問に思った方がいらしたら、ぜひ参考にしてみて下さい。