時代の変化を感じる
新卒採用の担当者の仕事として、応募者のジャッジをするだけでなく、時に「学生たちの当たり前」を改め、社会人としての常識を伝えることもしなければなりません。
その一方で、我々は若手採用において彼ら(時代)の変化に気づき、背景を理解しながら順応することも大切ではないかと考えています。
新卒採用だけでなく、20代の若い層の応募者対応をしている中で、違和感を感じたり時代の移り変わりに「ハッ」とさせられる場面が多々あります。
今回は、そんな中から「メールの文面」や「連絡のやり取り」についてお話したいと思います。
文面による先入観
今の若者は、LINEをはじめとしたチャット形式のコミュニケーションを、PCよりもスマホで行っているのが基本です。
世の中のサービスにおいても、これまでメールで受け付けていた問い合わせを、最近ではメッセージアプリやチャットボット形式にしているものも増えています。
そうした文化が当たり前の中で生活(成長)してきた世代にとっては、短文でのやりとりが主流になっているので、我々がビジネスで使用しているメールの文面と比べるとだいぶスッキリ(ある意味アッサリ)とした文面での返信を見かけます。
そんな端的な内容での返信は、社会人にとって「ドライ」「失礼」「常識がない」という印象に映り、知らず知らずのうちに選考のジャッジに影響させているかもしれません。
しかし面接前の応募者への評価を、(必要以上に)メールの挨拶表現で先入観を持って評価してしまうのは非常に勿体ない行為です。
もちろん就職活動中の学生とはいえ社会人とのやり取りになるので、基本的な礼儀やマナーを持たなければならず、事前に意識しなければいけません。
とは言え、教えて直せるようなものであればそれほどマイナスには捉えず、「直せる所と直せない所」は面接で判断すればよいと思います。
事実、端的なメールでのやり取りだった応募者が、実際に会うと非常に丁寧だったようなことも珍しくありません。
本人の問題なのか?時代の問題なのか?
メールが全盛だった少し前の就活、学生は普段自分が登録されている友人への連絡が主だったので、採用担当に差出人が書かれていないメールが届くことも度々ありましたが、だからといって彼らが優秀でなかったかと言えばそうではありませんでした。
採用活動においてジェネレーションギャップを感じた時は、本人の問題なのか?時代の問題なのか?をしっかりと理解して対応するように心がけていますので、このようなメールでのやり取りについては、気にするようにしています。
とはいえビジネスの世界において、メールでのやり取りはまだまだ主流となっていますので、自社の社員となる予定の学生に限らず、就活期間中でその基本的なやりとりを習得させることは、様々な面において大切なことだと思います。
最近増えている流れとしては、当初はメールでのやり取りを行い、「選考以降、内定以降、内定承諾以降」にチャット系のツールを使用したやり取りを用いているケースが多いような気がします。
ちなみにチャット型のやり取りはタイムリーで用件が端的かつ明確でわかりやすい側面もあるので、その利便性の高さから、社内でビジネスチャットを使うケースも出てきています。ぜひ一度使ってみて下さい。