面接時の対応は重要
賃金の上昇、少子高齢化、さらには海外への人材流出、テレワークやフリーランスなど自由な働き方も進み、益々人材確保が困難な状況が続いています。
新卒採用の市場も同様で、一人でも多くの新卒を採用するため、日々採用活動に邁進されている採用担当者の方も多いのではないでしょうか?
今回は、採用活動で大きな役割を担う「面接」について書いていきたいと思います。折角応募までこぎつけたにも関わらず、こちらの面接対応の悪さが原因で辞退されてしまっては、非常のもったいないです。
我々が実際に面接を行っている際に気をつけていることはもちろん、採用担当者から聞いたことなど「面接時に採用担当者が気を付けるポイント」をご紹介いたします。
非常に基本的な内容になりますので、既に出来ている担当者の方は今回は飛ばし頂いて問題ないかと思います。
「面接をされている意識を持つ!
最も重要ではないかと思う項目です。
昨今の売り手市場という背景だけでなく、SNSなどで応募者が自由に発信出来るようになった環境も手伝い、「採用担当者が学生を選ぶ」から「学生が企業を選ぶ」時代にシフトしてきています。
学生や応募者に不快な思いをさせることで、面接や内定辞退、ネガティブ情報の拡散に繋がります。学生や応募者の気持ちの変化には敏感にならないといけません。
別の記事でも書いたかもしれませんが、イメージとしては「新規のクライアント」と接していると思って頂くのがよいと思います。
新たにお取引を考えて居るクライアントは、「この会社に仕事を依頼しても大丈夫?」「この人の話し方何か気になるな…」などと様々な視点でこちらを観察しています。
学生や応募者も同様で、「この会社で働いても大丈夫か?」「この人たちが上司や先輩になるけどやっていけるか?」と様々な視点で企業側を見ています。
営業活動において営業担当が会社の顔になるのと同じように、採用活動においては、採用担当者こそがその会社の顔になります。
たとえ他のメンバーの対応が良かったとしても、唯一出来ていない人が対応した応募者や学生にとっては、その担当者の態度=その会社になってしまいます。
至極当然のことですが、意外と目につくケースもあります。
服装は清潔かつ会社の雰囲気に合ったものにする
面接に臨む際は、会社の雰囲気にあった服装で面接を行ってください。
ぼんやりとした表現にはなりますが、「雰囲気」というのは重要な決定要件の一つになりますので、普段スーツで働くことが多い会社はスーツ、服装が自由という会社はフォーマルな服装で臨んで下さい。
相手は特別な意識で来社されてきますが、こちらは普段の姿で会社の普段の雰囲気や空気感をしっかりと伝えて下さい。
「きみ」や「あなた」などの呼び方は辞める
「きみ」や「あなた」という呼び方は横柄に聞こえますので、質問をする時は必ず「○○さん」と呼ぶように意識しましょう。
このような呼び方をすると、下記のような効果もあります。
・自分の名前を憶えてもらっているという印象を与える
・面接官と学生の距離感が縮まる
また、こうすることで採用担当者側も、名前の呼び方が統一できるというメリットもあるので、「○○さん」呼びを意識するようにしましょう。
横柄な態度をとらない
集団面接を行っている時、学生は「質問されていない学生も見られているから注意するように」と言われますが、面接官が複数いる場合、質問者以外の面接官も学生同様に見られています。
自身が聞いた質問以外には興味がなさそうにしていたり、人によって感心がなさそうな顔をするのは避けましょう。
足を組んだり、肘をつくなど横柄な態度をとるなどはもっての他ですので注意しましょう。
特に普段からそういった癖がある方は注意が必要です。
圧迫面接をしない
クリティカルな状況で、どのような回答や態度をとるのかを確認する「圧迫面接」。少し前に話題になりましたが、今は止めた方がいいでしょう。
実際には予期せぬことが連続するビジネスの世界において、臨機応変な対応を取ることは重要な能力の一つではありますが、先程も記載したようにインターネットやSNSが普及し、一瞬でネット上には様々な情報が流れてしまいます。
日々の業務において圧迫面接への対応力が必要、社風に馴染むために必要など、よほどの理由がない限り、圧迫面接はしないほうがよいでしょう。
落とすと決めてもしっかり対応する
たとえ面接中に「この学生は採用しないな…」と思ったとしても、最後までしっかりと対応して下さい。
先程お伝えしたように、情報の拡散がすぐに出来てしまう現在、「面接官の態度が悪かった」と一言書き込みされるだけでも影響力が大きく、他の学生の採用にも大きく影響を及ぼします。
一方で、「対応が良かった」というプラスの情報も、SNSで拡散されたりクチコミで広がる可能性もあり得ます。面接官も最後まで気を緩めることなく、笑顔で面接を終わらせることを意識しましょう。
危険なのは採用担当以外の人物が関わるケース
今回上げた内容は、採用担当者の中では基本中の基本だと思います。
危険なのは、普段採用の現場に携わらない人間が面接など採用の現場で手伝いをする時です。
採用市場は毎年変わっています。「買い手市場」の時に採用担当者をやっていた方が、「売り手市場」でSNSでの情報収集が当たり前になった現在採用に携わるケースなどで、悪気はなくともご自身の感覚で対応してしまう可能性もあります。
採用担当者以外が動くことも多い新卒採用には、様々なケースが存在しますので、ぜひ徹底して「選ばれる会社」になりましょう。