大学訪問は一日にしてならず

採用活動と大学訪問

大学訪問で新卒採用に"縦の概念"をいれる

新卒採用におけるリファラル採用として、代表的なものの一つが大学訪問。買い手市場になると減少し、売り手市場になると増加する。そんな印象を受けます。採用する側からすれば当然であり、少ない労力で応募者が集まる買い手市場において、マンパワーの取られる大学訪問をするより、ナビやDMを駆使して集客をした方がより効率的であり、採用担当者としても結果をだしやすいはずです。しかし新卒採用は20卒・21卒といったように、年度毎でデータが一新されます。OB出身校情報をただナビに並べるのは、各年度のナビを更新しているだけ。上手く大学や研究室との繋がりや情報を使い「縦採用」に繋げましょう。

大学訪問の準備をする

大学訪問をするにあたりまず何から始めるか?「大学名 キャリアセンター」でまずは検索。キャリアセンターの電話番号が出てきます。アポイントの趣旨や希望日時を伝えれば大抵の大学でアポイントは採れます。理系採用などで学科を限定した募集の場合、キャリアセンターと合わせて「大学名 就職担当」と検索して下さい。各学部や学科には必ず就職担当がおり、連絡先が出ています。ただしキャリアセンターに比べ、メールアドレスのみ掲載されているケースや何も掲載されてないケースもあります。そんな時は社内でのネットワークを使い、上手く就職担当にコンタクトをとるなどして対応しましょう。初回訪問は、キャリアセンター・学科共に新卒採用の同じような情報展開で問題ないです。ただし出来るだけ飛び込みは止めて下さい。キャリアセンターは比較的対応してくれますが、研究室の場合は特殊なケースを除いて悪い印象を持たれます。

キャリアセンターは就職の総合窓口であり
学科毎での対応は別で実施されているケースも多い

キャリアセンター(就職課)は大半の大学に設置してあります。役割は、就職セミナー(就職対策や合同説明会等)の取り仕切りや、学生の就職相談、訪問企業への対応、送付されてきた求人票などの処理。主に大学全体の就職関連の部署です。一方で就職担当の教授、こちらは学科内の推薦受付や企業対応、また学科内での独自就職支援を行なう学科もあります。特に分野限定での採用を行なっている企業にとっては、キャリアセンターを訪問するより研究室訪問を薦められる傾向です。キャリアセンターは就職に関する全体的な受付窓口であるので、ベテランの職員の方は数字以外の就職状況にも詳しいですが、異動したばかりの方はそこはまだご存知ないことが多いです。そして就職担当者はアカデミック領域が専門の教授であり、就職状況に明るい方は全体的には少ない傾向です。

学生を紹介してもらうことへの道程と
学内イベントへの参加や集客の困難さを知る

大学訪問の目的を合同説明会への参加や学生紹介とする企業は多いですが、合同説明会には毎年決まった顔ぶれや大手が並ぶ大学が殆どで、キャンセル待ちをする企業も星の数ほど存在します。また、学内においてイベントを開くことも可能ですが、昨今は売り手市場ということもあり、そもそも学生をその場に集客することは大学側でさえ苦戦しており、認知度の高い会社以外が集客するのは至難の業です。大学側から紹介される学生はなかなか内定の取得出来ない学生の割合が高く、最近では特定の企業を紹介することがクレームに繋がるために避けるケースも多い印象です。

あらゆるツールを駆使して戦うのは学内も同じ

意識は採用活動から営業活動へ。
授業の中での企業説明を定例化する。

採用活動は自社を商品として正確に捉え、相手の立場や状況によって様々な角度から魅力や相手が望む情報を伝え、納得して入社して頂く営業活動です。大学訪問に関しては、特にその意識を持って下さい。比較的伝えるコンテンツが予想され、話の展開も組み立てやすい学生に比べ、求められる情報だけでもキャリアセンター、教授で異なってきます(個々でも変わります)。5年後のキラキラ先輩情報よりも、10年後の手取りや会社の事業展開を求められます。大学内におけるアプローチも、合説への参加要請や企業紹介だけでは新規営業での挨拶アポと同じです。その後どう展開するのか?欲しているものは何か?どう言われたら納得するのか?少し変えることで、学生に接する機会を公式の場で得るチャンスが出てきます。

採用関連以外に繋がる「ナニか」を探す。
まずは知ってもらうことから始める。

大学訪問の目標は、自社を知ってもらう機会の創出に尽力した方が得策です。そしてそのきっかけは、なにも採用と言う窓口にこだわる必要はありません。自社で取り扱う商品やサービスが学内や研究室と親和性のあるものであれば、そちらを持って大学とつながるやり方もあります。学生にとってプラスになるようなことを提供出来るのであれば、そちらを使いながら営業活動を行うやり方もあります。このやり方は、頻繁に人事異動が行われ小回りが利きにくいキャリアセンターよりも比較的小回りが効き、イベントなども組みやすい学科単位がおすすめです。先生との関係を構築する中で、学内や学科内の状況が徐々に分かって来るようにもなり、学生と接触機会の創出も提案しやすくなります。何より先生との関係は年度をまたぎます。就職ナビやイベントへの参画などに比べはっきりとした成果が見えづらい大学訪問においては、継続していく中で採用以外のつながりを生み出すことも営業担当として重要な役割の1つです。